病床規模によって変わる看護師の働き方

病院は病床規模によって、働き方や利用者の内訳も変わってくる。そのため転職を考えている看護師にとって、病床数は見落とせない項目だ。自分が入りたい病院の規模はどれくらいか、そして自分が送りたいライフスタイルを送れるのかどうかを確認し、転職先の病院を選ぶべきだろう。

厚生労働省は、一般病棟であり病床規模が20~99床を小病院、100~499床を中病院、500床以上を大病院と定義した。ちなみに19床までの医療機関はクリニックとされている。

小病院は患者が少ないので、看護師は1人の患者を入所から退所まで見ることができる。一人ひとりの患者と密な関係性を築き、患者の回復のために看護ができるのは、小病院ならではだろう。一方1人で多くの業務を行わなければならないので、看護師は目まぐるしい日々を送ることになりがちだ。

中病院は患者の数が多いにもかかわらず、看護師の人手が足りていないと言われている。また、看護師の年齢層が高くなっているのも課題の1つだろう。しかし人手が不足しているからこそ、多くの人と関わりを持ちながら幅広い経験を積める。ベテラン看護師から様々な知識や技術を得ることができるのも魅力だろう。

大病院は一人ひとりに役割がしっかりと振られているため、自分の業務に集中しやすい。そのため、与えられた業務内でのスキルアップのスピードは早く、異なる役割へのステップアップがスムーズに進む。ただ、症状の重い急患などが運ばれるケースは多く、予定していた業務が後ろにズレたりすることはある。

このように、病床規模によって働き方はどう変わるのかを握していなければ後々苦労する可能性は高いので、入念に下調べしておくべきだろう。